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クソ映画祭

来たる日に開催されるクソ映画祭の映画選定用の作品紹介

シャークネード 4

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半年もご無沙汰しておりました。
更新できるほど映画を見ておらず、間が開いてしまい申し訳ありません…。
一方で定期的に開催したクソ映画祭では、これまで紹介した多くのクソ映画の大部分を消費してしまい、今後のためにもブログを再開し、クソ映画界を盛り上げていきたいと思う所存です。

そんなこんなで復帰第1作目は「シャークネード 4」です。
前作エクストリームは圧巻のサメinホワイトハウスでテンションと常識を吹き飛ばす最高の冒頭を見せてもらったので、今回も期待はありました。
が、パロディと家族のドラマに終始してしまい、要素の過多で勢いを持続できておらず残念な部分が多い、というのが正直な感想です。…本音を言えばサメに関する愛が足りない。もっとサメを持って来い!となってしまいましたね。
天変地異+サメのバリエーションよりも、サメによる襲撃の引き出しをもっと開いてほしかったです。
シェパード家族のパワーインフレも、B級さを押し上げているとも言えますが、注力すべき方向を見失っているとも感じました。
ただ、悪いところばかりでもなく、最後にサメの新たな活用法を見出したり、マトリョーシカなサメ多重構造は頭がイかれていて、大変に趣きがありました。

まだまだ続くと思われるシャークネードシリーズ。初志貫徹、サメてんこ盛りのテンポと満足感の高い次作を期待します。

ゴジラ FINAL WARS

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正直なところ、クソ映画と言っていいか微妙なラインですが、安心のケインコスギのセーフポーズの着地と日本刀を高ポイントとしましょう、紹介いたします。
ゴジラシリーズ最終章でありながら、ミュータントと宇宙人の闘いが半分以上を占める問題作がこの「ゴジラ FINAL WARS」です。

今までのゴジラといえば特撮。高い技術による模型や、爆破、演出力が評価されています。今やCG全盛期の昨今では古めかしいながらも、爆発の火の上がり方は特撮ならではと言える説得力を持っており、この作品でも見受けられ、そこはまともではあるのです。
この作品の大きなポイントは監督、北村龍平氏の存在でしょう。
北村龍平監督といえば「ルパン三世」が記憶に新しい、三池崇史に次ぐ「あ、やっぱり北村龍平だ」と言われるような特徴ある監督で、荒々しいアクションとコテコテの演出が持ち味だと私は思っています。その為か作品ごとで良し悪しが出るため、前述の「ルパン三世」を褒める方はほぼ皆無でしょうが、ハリウッドで制作した「NO ONE LIVES」は真っ当に面白かったと言えます。
そんな北村龍平監督がゴジラを与えられた結果、ちょっと変な作品になってしまったというのが、正直な感想です。
上層部の案から主役はTOKIOの山口、ヒロインは菊川怜というお世辞にもアクション経験豊富とは言い難い配役に、ゴードン大佐という常に日本刀帯刀のアメリカ人艦長、イカれた宇宙人北村一輝、そしてこちらのクソ映画祭ではある意味主力のケインコスギという、雑多なキャストを集結。VFX、ワイヤー多数のアクションをやらせる事で、怪獣を銃で倒すという偉業を達成する訳ですが、クソ映画祭的な趣きとしてはケインコスギがキレキレの手数の多いアクションを披露しながらも、なんとなく捌いてる相手役の実力が上に描かれるためか少々無理があるにも関わらず、一切手を抜かないコスギの能力の高さと、合わせる事を知らない筋力が良い塩梅でカオスさをもたらしています。また、素手で戦うゴードン大佐はあまり強くは見えませんが、日本刀を抜くと2秒で宇宙人を2人倒すという、日本刀最強演出は他のクソ映画にも通づる趣きを感じます。
無理矢理な水野美紀とゴードン大佐のラブ感のやっつけさ、そして伊武雅刀の「セーラー服と機関銃 卒業」「黒執事」などで見せるお決まりの死に様など、クソ映画として挙げる点は少なくないのですが、作品は単純に長く飽きがきてしまう事から、クソ映画祭作品群の中では割と選定基準ギリギリですので、コスギ度を上げ終わったら、こちらと「TEKKEN kazuya's revenge」を見る事をオススメします。あちらは謎スローの多用の度に笑えるようになってからです。

いやぁ、クソ映画って素敵ですね。

トワイライトシンドローム デッドクルーズ

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クソ映画祭のメンバーから「過去に見てこれクソ映画だと思うんですけど、どうでしょう?」というタレコミで存在を知ったのがこの「トワイライトシンドローム」シリーズです。
今回紹介する本作「デッドクルーズ」と「デッドゴーランド」という2作品を関連付けて制作したようですが、ゲームの中に入り込むという設定以外は正直共通性がなく、これは期待できるぞと心の中で小躍りしましたが、結果的には「デッドクルーズ」のみの紹介にとどまりました。
期待に胸膨らむのはDVDの再生を始めるとすぐで、制作はかの有名なジェネオンエンタテイントメント。見ている側が嘘だ!と叫びたくなる「ひぐらしのなく頃に」、超やっつけな胴体真っ二つが趣き深かった「リアル鬼ごっこ」を懐かしめと言わんばかりに予告編で見せつけてからの本編という豪華ラインナップ。調べたところジェネオンは既にこの世にはなく、その存在が偲ばれます。

そんなジェネオンがゲーム原作を元に2人の監督に撮らせたものの「デッドゴーランド」はきっと真面目な方だったのでしょう。少しでも頑張ろうと、話の筋は変でも間抜けな効果音やSEは極力減らし、出来るだけ簡潔にと作った結果70分という「デッドクルーズ」よりも8分短く、きっと良心のある方に違いありません。調べると後に「リアル鬼ごっこ3・4・5」「劇場版 零」「パイロケーション」と、若干おや、と思う経歴ですが、一方は「アナザー another」「ルームメイト」とおやおやという印象です。
実際のところ「デッドゴーランド」は「ファイナルデッド」シリーズの伝統芸能であるピタゴラスイッチ的な杭の発射で張り付け→慌てた人が範囲外に出てルール説明のために死というお約束以外には割と荒唐無稽な部分は感覚の麻痺からか少なく、登場人物の友情や、2階建の寺っぽい建物を塔と言い切る無理矢理な盛り上げ方も努力を感じました。

それとは対象的なのが今回紹介する「トワイライトシンドローム デッドクルーズ」です。こちらの主演は関めぐみと、当時羞恥心で名を馳せた野久保直樹が務めましたが、2人の演技力を批難するのは酷かな、と思うほどに脇を固める面々のアグレッシブな棒読みが趣深いです。また、恐怖の演出も全く怖くなくザコキャラの無能さは哀愁漂う程で、薄ら寒い微エロシーンのらしさとともに、低予算でそれっぽいモノを追求したやっちまえさが数々伺い知れます。お湯をかけて顔がー、壁際まで針の壁で押し潰されてワー、腕が取れたよー、など古きホラー映画を体現しつつクオリティの雑さがとことん統一されています。そんな本作は謎のトラブルで死に直面する事が多く、ツッコミポイントも十分に蓄えています。78分が体感で2時間ちかいですが、クソ映画好きはチェックしておく必要のある作品です。

いやぁ、クソ映画って素晴らしいですね。

仏陀再誕

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このブログを読んだ方なら、もうご存知、おなじみのK福の科学が生んだ大ヒット作「仏陀再誕」です。
第1回クソ映画祭では見る事に集中し過ぎたせいで、今後の展望と各作品の可否を聞きそびれた為、反省会を行うのですが、思った以上に予告編での反響があったのでこちらの作品をついでに見ようという事になりました。

そこで制作サイド含め「仏陀再誕」の知名度を知るために様々な人に聞いたところ、1名鑑賞済の強者がいらっしゃいました。その方はバルト9でアルバイトをしている時期にこちらの作品が上映されていたことから、暇だし見てみよう、と鑑賞したそうですが内容はほとんど覚えていませんでした。
しかし、きちんとエピソードが付くのがK福の流石なところ。チケット売り場に「これで入れてくれ!」と明らかにあちら側の方がいらっしゃったものの上映終了まであと10分。もう終わりますよ、と伝えたところ「スタッフロールだけでも見たいんだ!」と購入しエスカレーターを駆けていったそうです。

そんな熱心な信者に人気のこの作品。普通の女子高生がある時、霊的な何かに目覚め、悪霊と悪しき組織に追われているところを仏陀の生まれ変わりとされる、いつもの代表が助け導いてくれる、というお話。明らかにあの学会的な大袈裟な大会等、様々な事件が起こりつつも80-90年代の安い恋愛アニメのようなところもあり、なんとか飽きずに見る事ができます。
もしかすると前述の名探偵コナンよりもアニメーションを全うしているかもしれません。
とはいえ、ツッコミどころはもちろん膨大。冷静な心でオイオイ、と言いながらスタッフロールまでしっかりツッコんでいきましょう。

いやぁ、クソ映画って素晴らしいですね。

劇場版 名探偵コナン 純黒の悪夢

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さて、ここで趣向を変えてみます。最近見た中でちょっとコレはダメですよ、と思いつつもツッコミ回数であまりにも多くのポイントを稼いでしまった作品を挙げることにします。
それがこちら、初週、興業成績ランキングで1位をとった「劇場版 名探偵コナン 純黒の悪夢」です。

最初に断っておきますが、こちらの作品は手抜きそのものなのですが、それがあまりに潔くコスパに優れていて、作中のシーンも誰かがやりたかったオマージュの極みのようなモノが見てとれます。
まず冒頭、機密文書を盗み出したゲストキャラとアムロとシャア…失礼、赤井がカーチェイスなり狙撃なりをするのですが、何故かみんな「フッ」と言ってから行動を起こします。そしていつも通り爆発でタイトルになるのですが、爆発の絵がアニメーションを半分書き忘れたように煙が動きません。
そして粗いレンガの安い映像編集ソフトで作ったかのようなフレームテンプレートで簡単な作品紹介になるのですが、フォントの汚さや画質の悪さはまるで「天使にアイム・ファイン」のMVのようです。あちらは背景のバリエーションで頑張ってるよ感がなくもないのですが、こちらは全く変わりません。そしてゲストキャラは記憶喪失になり、案の定コナン率いる探偵団に無理矢理遊園地に連れ出されます。
この遊園地の背景のキャラ達があまりにひどくて高得点です。ニュース番組のCGなの?と思うほどモデリングされたモブキャラ達の動きが均一で向いている方向もほぼ同じ。背景が気になって仕方ありませんでした。
あまり書くとネタバレになりかねないので要点を羅列していくと、アニメーションのはずなのにまるで「チャージマン研」のような前半の紙芝居感、蘭役の人に配慮したかのような不必要かつ何も意味を持たないヒロイン、そして変声機ごしに会話しているにも関わらず遊園地のアナウンスが聞こえて音声が変わっている事に気付かないヒロイン、医務室には係員が2人もいるのに爆発物を仕掛けられた観覧車内部には係員不在、数十メートル下に落下したゴンドラ内にいても無傷な子供と公安、など仮にも推理をネタにした漫画の映画とは思えない非現実のオンパレードにツッコミを禁じえません。
何しろこの映画、推理要素が皆無です。後半は安室もとい降矢と呼ばれたアムロが赤井もといシャアと殴り合うという展開に加え、シャアの最後の台詞はコナンに向かってボウヤ、と言わせる始末。どれだけガンダムが好きなんだ、と言わせたい思惑にまんまとはまってしまいました。
同日に「クレヨンしんちゃん」の映画も見たのですが、あちらは割と真っ当かつ少し説教臭さを感じてしまいましたが、こちらは何のメッセージ性もないアクション映画に。最後にいい言葉で〆ていましたが、途中から非現実すぎて皆が全く死にそうにないのでその悲しさにすら疑問を持ってしまいました。
知り合いからは惰性で見ていると言われていたので、そうではないクオリティ上の驚きを年1回くらいで見せてもらってもいいんですよ?と言いつつ、これも味として家で肩肘張らずに見るのもアリかもしれません。

いやぁ、クソ映画って素晴らしいですね。

テラフォーマーズ

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間が空いてしまい申し訳ないです。
友人の結婚式や雑誌作りなどで少々映画から遠退いていました。

まず、友人から言われてしまったので強く姿勢を表明したいのですが、こちらのクソ映画祭のスタンスは、トンデモ映画を楽しもう!様式美最高!というのがコンセプトとなっております。上から目線でひどい作品を蔑みニヤニヤする気など毛頭ありません。「デビルマン」を挙げたことで少しその気配を出してしまったところもあるのは反省すべきところなのですが、常識外のありえない選択を驚きとともに楽しむ事を第一に作品を選んでいます。

前置きが長くなりましたが、復帰1作目は「テラフォーマーズ」です。
例の超映画批評で5点でしたが、クソ映画祭視点では80点でしょう。嚙み砕くと演技力、原作との不一致、ゴキブリのインパクトの低さ、意味のわからない(わかってない)シーンの多さなどを減点として挙げていました。実際にそうなのですが、表層しか見えてないのでは?と首を傾げざるを得ません。
ひとつにキャラを上位に演者を似せ手として考えてる節がありますが実際は逆でしょう。その為に三池監督がケインコスギを招集するはずないじゃないですか。
火星到着後、テロリストのコスギはカッコイイ事をカタコトで喋り…もうその時点で違和感満載のコスギ節を炸裂させ、鍛え抜かれた蹴りを披露しつつあっさりやられてしまうという、ザ・かませ犬です。この時点でクソ映画的には見てよかった、感動した、と言わずにはいられませんでした。何故ならば、これほどの量の日本語のセリフがケインコスギに与えられること自体が稀であり、久々に堪能できたという満足感があったからです。「マッスルヒート」では主役にも関わらず寡黙で一言ずつしかなかったセリフが、この長さで聞けるとは!ありがとう三池監督、となってしまいました。また、ヤクザの死を前にして半裸になり刺青を見せて死、という一連の流れも様式美として組み込まれ、ゴキブリの波の1回目、2回目という波状さも省エネ感があり、宇宙船にへばりつくゴキブリはほぼコピペで、なかなかに優れていると思いました。
また戦闘シーンが盛り上がりを見せる頃にはバッタが飛び、倒した敵を武器として使うというギミックが見られますが、こちらもB級オマージュ映画「Kang fury」で見られたものに似ており、テイストとしての一貫性を感じられました。
役者の技量不足も視点を変えれば大きく問題はなく「悪の教典」での伊藤英明と、今回の伊藤英明は同一人物とは思えないほど、セリフの棒読みをしていますがこれもわざとでしょう。もし1人だけ情感豊かに演じられても、この作品のテイストでそんな事をやっても何の意味もありませんし、まるで昼ドラとしか思えない過去回想を大真面目にやられても困ってしまいます。山田孝之の過去回想もひもじさのテンプレ貼り付け度が高いので、全体としてはあれでいいと考えられます。
そもそもですが、ケインコスギの必殺技が効かなかったゴキブリ達が、最終的には山田孝之の銃でやられているところからも、真っ当に扱うには無理のある作品なのです。
なので、協賛のアース製薬に敬意を払いながら、売春組織の女リーダー篠田麻里子の言い得て妙さに感嘆しながら、原作は気にせずB級映画を語らい見るといいと思われます。

いやぁ、クソ映画って素晴らしいですね。

天使にアイム・ファイン

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見てきましたよ、今年は実写。ここのところ上映作品が続くK福のK学の最新作です。
今回から制作会社を立ち上げたのか、いつもの金色のロゴが出てこなかった為、おや、と冒頭から思ったのですがクオリティは変わらず、ある意味大丈夫でした。

天使の安っぽさ、天上界のやけっぱちなCG、解決した際の天使の狂気の笑い声と空中ブランコ、突然エキストラが踊り出すホラー、イジメ解決と言いながら公開処刑を淡々とおこなう母親。いやぁダメっぷりが半端を超えているところに好感を持ちました。
自前の俳優養成所の人間に囲まれると「牡丹と薔薇」で脚光を浴びた大河内菜々子も演技が下手に見えるという連帯感もさる事ながら、演技の幅がなさ過ぎる主役の存在感も驚異的でした。

また劇場内でのミラクルも起こり、同列に座っていたお爺さんが画面と同期するように合掌をしていて、まるでアンパンマンや女児向けアニメ映画の「みんなの力を貸してー」という演出をフリなしでおこなう献身さはまさに驚異。

今作は自己啓発に重きを置いているためか、常時ツッコミ大歓迎だった「ファイナル・ジャッジメント」よりも個人に負荷を与えて、よく分からないポジティブにする退屈さを感じる部分が多く、貴様さては悪魔だな!を期待していると肩透かしを食らう事になってしまうでしょう。

とはいえ、本編終了後のクソ背景と主演のダンスMVは必見です。なんだよこれ、と何度呟いた事か。もっともこの振付をオーディションとはいえ失意の女性にやらせる演出がありましたので、謎の必然性にまたもおどろかされてしまいました。

こちらの作品はつまらない、と思う部分が多い為「ファイナル・ジャッジメント」「仏陀再誕」だけでなく「神秘の法」「UFO学園の謎」等でだいぶ体をクソ映画に慣らしてから臨むことをお勧めします。

いやぁ、クソ映画って素晴らしいですね。